ダイバーズ時計の時計にも500m、1000m、2000m、3000m など到底普通の人間には潜ることが出来ない深海対応の防水を誇る腕時計が数多く存在しております。
今回はその中でも「世界最強クラス」と言って過言ではない腕時計
SINN UX GSG9仕様 をご紹介します。
通常の腕時計は、防水性能を上げるためにケースやガラスを水圧に耐えられる強固なものにしてしまうのでどうしても厚さがネックになり、ごつ過ぎる時計となります。
SINNのUXシリーズは、5000mという驚異的な防水性能を誇るのですが、厚さはなんと13.3mm ちょっとした20気圧防水くらいの厚さなのです。
なぜこの薄さで世界最強の防水性能を誇ることが出来るのか?
秘密①
時計内部に特殊なオイルが充填されております。
この充填されている液体はほとんど圧縮されません。
可動式の裏蓋により、時計の内圧は外圧に合わせて常に調整されています。時計の内部圧力(1気圧)と外部水圧(水深10mにつき1気圧上昇)の間に生じる圧力負荷は、ハイドロを搭載した時計では発生しないのです。ハイドロ用のケースは船級・認証機関DNV GLにより12,000mまでの耐圧テストをクリアしており、ムーブメントを搭載した時計の状態では5,000mまでのテストをクリアしています。
↑ 赤く丸でくるんだ内部にある裏蓋が可動します。
秘密②
従来のダイバーズウォッチのクリスタルは、ミラーリング効果により水中ではどうしても光を反射してしまいますが、ハイドロを搭載した時計は違います。ケース内の空間の空気をサファイアクリスタルと同じ光学特性を持つ特殊なオイルに置き換えることでミラーリング効果を中和し、斜めからでも時計の文字盤を読むことができるようになります。
上)UX 下)U1
上 UX
下 U1
文字盤を観て頂けると分かりますが、水中ではない状態でも針が浮いて立体感がない感じ見えますよね!
秘密③
ハイドロの時計はケース内に空気が存在しないため、サファイアクリスタルが曇ることがありません。
曇りは水分を含んだ空気中でのみ発生します。空気中に湿気がなければ、極端な気温差の環境下で結露することはありません。
Sinn UX GSG9
ドイツの特殊部隊 GSG9のロゴが6時位置に 時計のサイズも44ミリですがリューズの位置も10時方向にあるので時計装着時に邪魔になりません。
世界中どこのメーカーを探しても、このハイドロ機構を搭載した時計はジン以外ではないと思います。
唯一の弱点としては、電池交換を含むオーバーホールはドイツ本国でしかできなくて、時間も180日(約6か月)かかる事です。
※ 約5年は動く特殊な電池です、難しい事は考えなくても通常の時計のオーバーホールと同じ5~6年のサイクルでオーバーホールして頂ければ問題ありません。 このハイドロの機構はドイツのジン本社でしかメンテナンスできないので平行輸入購入するとメンテンナンスサービスがかなり高額になります(正規品の2倍の費用がかかりますので、必ず正規品のSINNの時計をお買い求めください! でないと修理の度に後悔することになりますので)